こころも着替える


2000-11-29洋彰庵

仕事から帰ったら

夜、仕事を終えて家に帰ったら、先ず何をしますか。とりあえず、着ていたものを脱ぐと思います。 えっ、そのまま食事にしちゃいますか。だめだめ!!仕事着はすぐに脱いでください。スーツだったら、上着もズボンもハンガーに掛けて!!作業着だったら、ひどい汚れを取ってから洗濯機に直行ですかね。そうして自分自身で、「今日もお仕事ご苦労であった」と言いつつ着替えましょう。こころも一緒に。

手ぐらいは洗って欲しいし、シャワーくらい浴びてください。出来ればお風呂に入ってしまうのも良いでしょう。
腹が減っては戦が出来ない?我慢ができない?もう倒れそうだって? そういう空腹の慾は我慢できると思いますよ。だって戦(仕事)が終わって帰ったところですもの。
そんな格好で食卓についてはいけません。なに、今日は早く帰ったので家族みんなで食事をしたいけど、みんなが待ちきれないって? 駄目です。待ってもらいなさい。
これこれ、パジャマなんかに着替えてどうするんですか。パジャマじゃ駄目です。シャツとズボンにしてください。どうせ寝るんだからいいじゃないかって?そういう問題じゃありません。食事なんですから、ちゃんとした服を着てください。ジャージも駄目ですからね。そうそう、それでよろしい。

かく言う洋彰庵は作務衣状のものに着替えてしまいます。 さて、なんでパジャマではダメなのか。理由が有ります。時間の使い方の問題が絡んでくるからです。今日1日が終わってしまい後は寝るだけと考えるか、今日の仕事は終わって、夕食後に時間があるんだと考えるかで人生が違って来てしまうからです。気の問題です。気というのはとても重要で、これひとつで余暇の使い方が大きく変わってしまうからなのです。ですから、浴衣ではなく、シャツとズボン あるいは作務衣なのです。さあ仕事から人間の生活にこころも服も着替えましたね。


布団に行ける格好と外出可能な格好

そのまま就寝出来てしまうような格好はやめましょうという程度のメッセージです。(でも、日本の大多数の家庭では、帰宅後ちゃんと外出着に着替えたりしようものなら「パパ、どこへ行くの?」って家族は質問すると思います。)

そのまま就寝出来ない格好は家族以外の人をもその時間から受け入れられる事にもなります。夕食後に余暇の時間というものが発生する事になります。そのままお出かけができる格好であります。友人を誘って、深夜まで盛り上がるっていう手もあります。

人生は仕事だけではありません。仕事の終わりが1日の終わりではなく、仕事が終わった後こそ、自分の人生の人間としての時間なのです。あなたの時間を、あなたの家族の時間をもっと大切にしましょう。って自分に言い聞かせています。


気分の問題

封建時代の農民や労働者にとっての人生=生活とは、喰う・寝るに働く事しかありませんでした。 ですから、人生に必要な服は、寝る服と労働の服だけで良かったのです。しかし、現代は違います。 加えて自分の余暇時間というものがあります。 この自分の大切な時間を過ごすのにはパジャマや労働時の服は相応しくありません。
しかるべき服装というものがあると思います。人生にめりはりをつける。自分の時間を過ごすのに、それにふさわしい服装で臨むか、代用するかで気分はずいぶんと違うんです。
生活の中にある雰囲気を大切にしたいのであれば、めりはりのある服装・・・すなわち、服と共にこころも パッと着替えるということも重要でしょうね。
今日一日、どのように過ごすかで、どんな服を着るかが決まります。
午前中は植木を買いに行って、庭仕事をするというのであれば汚れてもいい服装。
午後は文化的に過ごすのであれば、それに合わせたものに着替えたほうがよさそうです。
私は、夫婦おそろいとか親子ペアルックというのは好きではありません。 家族がそれぞれ別の服を着ていながら、なんとなくみんながマッチしているのが理想です。
家でくつろぐ・買い物に出かける・遊ぶ・コンサートに出かける・フォーマルな食事の席に招かれる・よそのお宅を訪問する・といった時にその人らしさが感じられる服装というものを、もっと考えたいと思うのです。
【あくまで理想を書いただけ・・・実際は封建時代の農民と同じ生活です】


おしゃれな生活とは

お洒落とは、なにも人に比べて格好良い服を着たり、話題のブランドのものを着たりすることではないと思います。「シャツ1枚、ズボン1本選ぶ時に、その場に相応しいものか否かを考える」に尽きるのでしょう。
洒落生活を身に着けるためには、服を沢山買ったりするのではなく、まず、行動を変えなければならないのです。服もこころも着替える。これで生活スタイルは確実に変化しますね。
起1986-11/29 承2000-11/29 転2001-07/16 結2002-?



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